運動不足やストレスなどが原因で、体温が36℃以下の「低体温」の人が、昔と比べて増加しているようです。低体温になると、感染症にかかりやすくなる、ガンになりやすくなるなど、色々なデメリットがあります。
この記事では、低体温のデメリット・体温が作られる仕組みと低体温になる原因・平熱と発熱について解説します。
低体温のデメリット
体内で一番熱を作っている器官である「筋肉」の量が減少するなどして体温が低下すると、血液の巡りも悪くなり、免疫力が低下します。免疫力の低下は、感染症・アレルギー・ガンなどの原因になります。
低体温になると、主に以下のようなデメリットがあります。
低体温のデメリット
- 風邪やインフルエンザなどの感染症にかかりやすくなる
- 花粉症などのアレルギー症状が出やすくなる
- ガンになりやすくなる
- 冷え症になりやすくなる
- 肥満・便秘になりやすくなる
- 白髪、抜け毛が増える
- 病気や傷の回復が遅くなる
- 睡眠の質が悪くなる
- 体の疲れが残りやすくなる など
体温が作られる仕組みと低体温になる原因
体温について
人間の体温は、細胞や組織が正常に働くことができる温度になるように、常に一定の範囲に保たれています。体温は低すぎても高すぎても、生命の危機となります。
健康な人の体温は、個人差はありますが、36.5℃~37.1℃程度であるといわれています。
体温が作られる仕組み
体温が作られる仕組みは、大変複雑ですが、大まかな流れとしては以下の1~3の繰り返しとなります。
- 筋肉などの器官で熱が作られる(体内で一番熱を作っているのは筋肉)
- 作られた熱が血液によって全身に運ばれる
- 体温の調節が自律神経などによって行われる(熱の放出は発汗などにより行われる)
低体温になる原因
以上の仕組みより、低体温になる主な原因としては
- 熱を作っている筋肉量の減少(加齢や運動不足など)
- 血液の巡りの悪さ(動脈硬化や低血圧など)
- 自律神経の不具合(過度なストレスや緊張など)
などが考えられます。
特に、「筋肉量の減少」が低体温の最大の原因ともいわれています。
低体温になる原因としては他にも、次のようなものが挙げられます。
- 冷たい飲み物や食べ物の摂りすぎ
- タンパク質や野菜の少ない偏った食生活(タンパク質・ビタミン・ミネラルの不足)
- 長期の無理なダイエット
- 体を冷やす・体を締めつける服装
- 姿勢の悪さ
- 睡眠不足
- 冷暖房の完備などによる体温調節機能がうまく働かない環境
- 胃腸の消化吸収機能の低下
- 甲状腺機能の異常 など
平熱と発熱
体温は年齢・測る時間帯・測る部位などによって変化します。つまり、「平熱」も個人や時間帯などによって変化します。
したがって、発熱しているかどうかは、普段からの体温や測っている時間帯などと比較して判断することになります。例えば、37℃台の体温は微熱ともいいますが、平熱が37℃台の人の場合は発熱しているとは限りません。
体温が上がると、免疫細胞の働きがよくなるため、免疫力が上がります。また、がん細胞やウイルスは熱に弱い性質があるので、体温の上昇によって死滅させやすくなります。このため、病気なったときは発熱して体温が上昇します。
低体温を改善するために筋肉を鍛えるなどして、健康な人の体温といわれる36.5℃~37.1℃程度に平熱が上がった場合はよいですが、病気による発熱からの体温上昇や微熱が長期に渡って続いている状態は危険です。
発熱は病気を知らせるサインでもあります。高熱や微熱が続く場合は、ガンや膠原病などの大きな病気が隠れている可能性もありますので、病院などを受診してください。
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