生クルミを食べる前には、「浸水」という方法で下処理をした方が良いと言われることがあります。
この記事では、生クルミを浸水するメリットと浸水方法について紹介します。
生クルミを浸水するメリット
ナッツなどを一定時間水に浸ける作業のことを「浸水」や「ソーク」などと言います。
生クルミを浸水するメリットとしては、以下の点が考えらえます。
- 消化しやすくなるので身体の負担を減らせる
- より栄養を吸収できるようになる
- 渋みを減らせる
- しっとりした食感になる など
上記メリットの1と2は主に、栄養の吸収を妨げるために「毒」などと言われることがある「アブシジン酸」や「フィチン酸」が、浸水によって生クルミから減少することで得られるメリットです。
ただし、人によっては「アブシジン酸」や「フィチン酸」も体に良い働きをする場合があり、摂取量も少量であれば人体への悪影響は無いという考えもあります。
「生クルミはそのまま食べても良い」という意見と「生クルミをそのまま食べるのは危険」という意見がありますが、これは、個人の体質や病気・食生活・摂取量などの違いによって変わってくるということなのかもしれません。
浸水には「手間がかかる」などのデメリットもあるので、上記メリットの3と4に魅力を感じず・バランスの取れた食事をしていて・生クルミの摂取量が少なく・健康な人の場合は、「生クルミはそのまま食べても良い」と個人的には思います。
ただし、生クルミをそのまま食べると下痢やお腹が張るなどの症状があらわれる場合は、「アブシジン酸」や「フィチン酸」の摂取が原因かもしれませんので、浸水するなどの下処理をしてから食べてみると良いかもしれません。
※クルミを食べた後に何らかの症状があらわれる場合、アレルギー・病気・服用している薬などが原因の場合もあります。
生クルミの浸水方法
生クルミを浸水するために用意・使用するものと、浸水方法について紹介します。
用意・使用するもの
生クルミを浸水するために用意・使用するものは、以下のとおりです。
- 生クルミ
- 容器
- 水
- 冷蔵庫(暑い時期などの場合のみ)
生クルミ
まず、浸水したい分の生クルミを用意します。
基本的に浸水は「まとめて」では無く、1回で使用する分の生クルミを、「その都度」浸水させるのが良いとされています。
なお、殻付きクルミを使用する場合は、殻を剥いてから浸水します。
また、浸水する必要がない生クルミも販売されているそうです。その場合は、そもそも今回の浸水作業は必要ありません。
容器
次に、生クルミを水に浸けるためのボウルなどの容器を用意します。
容器のサイズは、浸水する生クルミの量などにもよりますが、余裕のある大きさのものが良いです。
その理由は、浸水中はクルミが水面から出ないようにする必要があり、かつ、クルミは水を吸うと一回りほど大きくなるためです。
水を吸ってやや大きくなったクルミが水面から出ないように、水をたっぷり入れることができる大きめのサイズの容器を用意しましょう。
なお、暑い時期などは、浸水は冷蔵庫内で行う必要があります。その場合は、冷蔵庫のスペースも考えて容器を選ぶ必要があります。
水
水は生クルミを浸水するため、そして、浸水後に生クルミを洗うために使用します。
生クルミを水に浸したら、水の色が黄色や茶色に変化します。この浸水後の色付きの水には、体に良くないと言われている成分が含まれているので、捨てます。
そして、浸水後の生クルミには体に良くないと言われている色付きの水(浸水した後の水)が付いているので、きれいな水で洗う必要があります。
なお、生クルミの浸水時間の目安については2時間や数時間という意見が多いですが、8時間でも良いという意見もあります。
ただし、まる1日以上などと浸水時間をあまりに長くすると、クルミにカビが生えたり食感が悪くなったりするので注意しましょう。
冷蔵庫(暑い時期などの場合のみ)
暑くない季節で直射日光が当たらない場所では、冷蔵庫を使わずに常温で浸水することが可能です。
しかし夏などの暑い時期や直射日光が当たる場所では、水が腐ったりクルミにカビが生えたりする可能性が高くなるため、冷蔵庫に入れて浸水させなくてはいけません。
浸水方法
生クルミの浸水方法は、以下のとおりです。
※ 浸水環境や浸水条件によっては、生クルミにカビが生える可能性があります。初めて生クルミを浸水する場合や、環境・条件を変えて浸水する場合は、まずは少量で試してみることをオススメします。
- 容器に、たっぷりの水を入れる
- 1に生クルミ(殻を剥いた状態)を入れる
- 生クルミが水面から出ていないことを確認する(生クルミが水を吸って一回り大きくなっても、水面から出ることがないこともチェックしておく)
- 暑くなく直射日光が当たらない場所で、2~8時間ほど放置する(冷蔵庫に入れて放置でもOK)
- 生クルミの浸水によって黄色や茶色になった水を捨てる
- 浸水した後の生クルミを、きれいな水で軽く洗う
- 生クルミの浸水完了!
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